2023年4月に「かわさきキッズゲルニカ」を立ち上げました。
キッズゲルニカは、1995年からキッズゲルニカ国際委員会が始めた国際的な平和アートプロジェクトです。日本はもとより世界各国のこどもたちが平和とは何かを考え、自分たちでイメージした絵を描き、展示するというアートプロジェクトです。
スペインの巨匠ピカソがゲルニカの無差別爆撃をうけたことを作品にした「ゲルニカ」と同サイズの(3.5x7.8M)キャンバスに絵を描きます。
(2023年2月 人穴小学校作品 キッズゲルニカ富士宮展示)
日本でも各地でキッズゲルニカを立ち上げてこれまで展示がされています。
ここ川崎でも過去に、2003-2004年1年かけて向丘中学校が素晴らしいキッズゲルニカを制作し、2005 年8月インドネシアのウブドで開催されたキッズゲルニカの国際展示会に出展しています。(現在所在を探しています。もしお心当たりがある方はご連絡をお待ちしています)もしかしたら、他にも川崎で描かれた作品があるのではないでしょうか。一同に展示することができれば素敵ですね!
(2003-2004年に制作した川崎市向丘中学校のキッズゲルニカ 総合の時間を使い制作された)
川崎市教育委員会[特色ある学校づくり]研究推進校
[芸術総合」の取り組み
http://www.jijiongaku.com/images/e/04/e_004.htm
http://www.jijiongaku.com/A/05416/05416.html
キッズゲルニカは、キッズゲルニカはこどもたちの自発的に描きたいという意思を尊重し、こどもたちが自分たちの未来を思い描いて、「こんな世界になればいいな」と無垢な思いで、その時間集中して描いたものです。
富士宮の人穴小学校はこの絵を描いたとき、全児童15人しかいませんでした。
ひとりひとり自分の姿を描き、その下に自分の好きなものを描いたそうです。低学年の女の子に何を描いたかきいてみました。
「わたしは太鼓を描いたの。ウクライナの子も自分が好きなことができてたらいいのにな」
自分が行動を起こしたことで、その先になにか気づき、自然にウクライナの子を思いやったその姿に心打たれました。
(在日ウクライナ人、2022年に避難してきたウクライナのこどもたちで描いたキッズゲルニカ)
一枚の他の国のこどもたちが描いたキッズゲルニカの展示だけでも、
美術の時間にそれを見たうえで自分たちの平和のイメージを画用紙に描く、
ということもできれば、
国語の時間に、詩をつくるとか、展示した国の歌をみなで音楽の時間に歌うとか、その国のバックグラウンドにある歴史について先生が教えてあげるとか、活用法はたくさんあると思います。
ただの空地でも。
そこで絵を囲んで、おだやかな音楽会があってもいいだろうし、
そんな中でやってみたいと思うアトリエや、絵画サークルが主導して作ってももちろん構いません。
展示については、美術館はもちろんスペースさえあれば、体育館の片隅でも、体育館の2階の手すりから吊り下げるでも、屋外なら園庭に直置きでも可能です。
全校生が600人だとして、保護者が見に来たらその倍以上が見ることになります。
キッズゲルニカという、こどもたちの躍動する輝く魂が見えるようなアート。
こういう活動があるのだということを知ってほしいのです。
2023年7月30日 望月晶子